さて今回はMicrochip社のBluetooth モジュールRN52と前回までに用意したピンヘッダを結線します。RN52のライブラリは事前に用意しました。ライブラリの作成は別の回でやろうと思います。
1.ライブラリを読み込ませ方
ライブラリは下記よりダウンロードして適当なフォルダに配置して下さい。
回路エディタのPreferenceよりLibraryをクリックしてライブラリの設定画面を出します。
User defined search path にてAddボタンをクリックして先ほどのライブラリを配置したパスを設定します。次にComponent library filesにてAddボタンをクリックしてRN52のライブラリを設定します。
2.シンボルの配置と電源ピンの結線
これで前回に行った回路シンボルの配置手順でRN52のシンボルが配置できるようになりますので回路図にどーんと置いて結線を行います。まずは前回の要領で電源とGNDの結線を行ってください。
3.ラベルによる結線
結線はPlace a wire による線での接続をしていましたが、ラベルによる結線は接続するピンそれぞれにラベルをつけることで結線ができます。
ピンからピンにいちいち線を引かなくてもいいわけです。
回路図CADの大半はラベルによる結線ができます。
線で結んだほうが回路の流れが分かりやすくなりますが見間違いによる結線ミスも増えます。
状況に応じて使い分けましょう。
回路の説明としては、ArduinoからRN52を立ち上げるための制御信号と通信を行うためのシリアル通信信号が接続されています。またステータス表示用のLEDも実装しました。
4.アノテーションの実行
回路図CADでアノテーションを実行すると部品のリファレンス番号が振られます。
抵抗だったらR1、R2、、と回路図上にある部品の数だけ番号を振ってくれます。
リファレンスが振られていないと後述するネットリストの出力ができないので必ず行います。
これもKICADに限ったことではなく回路図CADの基本概念です。
で、ToolsメニューのAnnotateをクリックします。
Annotateをクリック
5.ネットリストの出力
回路図CADの役割は、もちろん人間が見る回路図を作るためでもありますが
もうひとつプリント基板CADに渡すネットリストを作成するためにもあります。
余談ですが回路図CADとプリント基板CADをそれぞれ違うものを使用することも
できるのです。世の中に出回っているネットリストの形式100種類を超えると思います。
さて、アノテーションボタンの下にあるGenerate Netlistを実行します。
Netlist画面がでてきたらNetlistをクリック。
6.ネットリストを確認
ネットリストはメモ帳などで開けるテキストデータです。
実際に開いてみて下さい。
回路図上では結線されているように見えても実際は結線されていないことがあるので
回路図を見ながらネットリストの結線内容をマジックで塗り潰して確認します。
回路図を見ながらネットリストの結線内容をマジックで塗り潰して確認します。
大切なことなので2回言いました。
回路作成とか基板作成ってほんっとボンミスが多いんです。
ソフトウェアのデバッグのように機械的な対処が難しいです。
目が命です!!
おつかれさまでした。