KiCad 入門4

いよいよ基板設計に入りますがまず設計方針を決める必要があります。

 

1.用語など

パターン:基板上に走る配線のことです

パターン幅: 配線の幅です

ベタ :広い面積のパターンのことです。GNDをベタ処理にすることは基本です。

ランド:半田付け用の領域です

 

2.基板の層数

まず、基板の層数を決める必要があります。

2層基板なら板の両面にパターンおよびランドが作成できます。

片面基板になると片面だけにしかパターンおよびランドは作成できません。

4層基板になると2層基板に加えて2っの内層が扱えるようになり、内層にはパターンを作成できます。

このほかにも6層、8層と層数は増やせますが、層数が多いほうが設計はし易いですし、ノイズ耐性の強い基板が作れます。説明すると基板上には電源パターンとGNDパターンと配線パターンが走りますが交差するところがでてくるため迂回するための内層があると配線が楽になるわけです。

また、ノイズに強い基板を作るためにも電源パターンとGNDパターンを太くする必要がありますが4層基板であれば、2層目をGNDベタ、3層目を電源ベタとするのができるわけです。

層数が増えるほど基板コストは上がります。アマなら2層で設計かと思います、4層は贅沢な感じでしょうか?基板メーカーのページで簡易見積もりができるのでシミュレートするといいでしょう。

 

3.基板の設計方針を決める

基板寸法、基板層数この2点を決めることから基板設計はスタートします。

基板寸法は難しいです、小さすぎれば配線は難しくなるし部品の半田付けも難しくなる。

試作はデカめにつくればいいでしょう。

 

4.基板の設計ルールとデザインルールの検討

まず、基板メーカーのページから製造ルールを収集します。これから最小パターン幅、パターン間の最小間隔などを決めるわけです。

 パターンを細くすれば配線はしやすくなりますが実際に製造できないような細さにするわけにはいきません。デザインルールを決めたら、デザインルールに外れた基板設計をしないようにCADに設定します。これはCADはデザインルールチェックという機能を使うためです。

 

5.基板の製造方法

基板メーカーに製造するためのガーバーデータと呼ばれるものを送って基板を作ってもらいます。アマチュアが基板を作る場合は、小ロットからの注文を受け付けてくれる会社を選ぶ必要があります。国内では、P板.COM など、海外(台湾、中国など)ではFusionPCB などがあります。

価格的には海外メーカーを使ったほうが圧倒的に安いです。P板.COMも海外製造ですがやり取りは日本の会社になるので日本語で対応してもらえるし、製造データのチェックなども親切なほうだと思います。